iPhoneの写真アプリにも地図があるのに、なぜ「旅の地図アプリ」を作ったのか

新しいアプリ「Afterglow Trip」をリリースしました。写真をスキャンするだけで過去の旅行を自動で見つけ出し、一生に1枚の世界地図を育てるアプリです。

キャッチコピーは——旅の余韻を、未来へ残す。

これで11本目のアプリになりますが、開発を始めたとき、まっさきに自分に問いかけたことがあります。

「iPhoneの写真アプリにも、地図はあるじゃないか」

たしかにあります。写真アプリを開いてマップを見れば、撮った写真が地図の上に並びます。きれいです。では、なぜ作ったのか。今日はその話を書きます。

目次

デジカメの旅は、地図に載らない

2019年の年末、スペインを周遊しました。バルセロナ、サンセバスチャン、マドリード、コルドバ、セビリア、グラナダ、マラガ、ロンダ、アルメリア。写真は全部で数百枚。ぜんぶ、当時使っていたデジカメで撮りました。

その写真は、いまもPCとクラウドに残っています。でも、iPhoneの写真アプリのマップには1枚も載っていません。デジカメの写真にはGPSが付いていないからです。

写真アプリのマップは、GPS付きの写真しか相手にしてくれません。そして、あとから「これはグラナダで撮った」と教えてあげる方法が、どこにもないのです。人物の名前は教えられるのに、場所は教えられない。

スマホ以前の旅行、デジカメ時代の旅行、家族からもらった写真、LINEで受け取った写真。人生の旅の半分くらいは、地図の外にある——そう気づいたのが、このアプリの始まりでした。

「旅行」という単位が、写真アプリには無い

もうひとつ。写真アプリのマップに並ぶのは、あくまで「写真の点」です。

あの5日間のプラハ旅行。あの年末年始のスペイン周遊。私たちが思い出すときの単位は「旅」なのに、写真アプリには旅行という概念がありません。期間も、日数も、訪れた都市の数も、旅のタイトルも、持てない。

Afterglow Trip は、そこを逆から設計しました。

  • 写真ライブラリをスキャンすると、自宅から離れていた期間を「旅行」として自動検出
  • 夜空の世界地図に、ピンと年号が刻まれていく
  • 旅の軌跡——訪れた都市を順番に結ぶ線を、旅行ごとに違う色で
  • 旅のタイトル、日ごとの1行日記、写真のキャプション。あとから少しずつ育てられる
  • そしてデジカメ・PC・クラウドのGPSの無い写真も、都市を選ぶだけで地図に立つ

開発中、2019年のスペイン旅行をこのアプリに取り込んだ日のことは忘れられません。6年間どこの地図にも載れなかったグラナダの写真が、夜空の地図にピンとして灯った瞬間、思わず声が出ました。

アプリが消えても、思い出は残る

もうひとつ、どうしても譲れなかった設計があります。

旅の記録は、誰でも読めるオープン形式(JSON+JPEG)で保存されます。バックアップはZIPファイル1つ。機種変更でも、iPhoneからAndroidへの引っ越しでも、旅の資産をまるごと持ち歩けます。

開発の最終盤、iPhoneで作った旅の記録をZIPひとつでAndroid端末に移して、全部の旅がそのまま蘇るのを確認したとき、「このアプリの一番大事な約束は守れた」と思いました。写真アプリの地図情報は、Appleのエコシステムの外には持ち出せません。旅の記録は、特定の会社のものではなく、あなたのものであるべきです。

完全オフライン。写真は端末の外に出ません

Afterglow Trip は完全オフラインで動きます。スキャンも地図もすべて端末の中で処理され、写真や位置情報が外部に送信されることは一切ありません。広告もトラッキングもありません。App Storeのプライバシー表示は「データは収集されません」です。

思い出は、いちばんプライベートな資産だからです。

料金のこと

  • 世界地図と旅の統計は、全期間ずっと無料
  • 直近12か月の旅の詳細も無料
  • 過去のすべての旅の詳細を見るには、買い切りのアプリ内課金(サブスクはありません)
  • 年内はリリース記念価格でご提供中です

さいごに

旅は終わります。でも、余韻は消さなくていい。

写真フォルダに眠っているあなたの旅を、ぜひ掘り起こしてみてください。思っているより、たくさんの旅があなたを待っています。

Afterglow Trip — 旅の余韻を、未来へ残す。

Afterglow Trip アイコン
afterglow Trip
目次