アプリの掲載情報を更新して審査に出したら、こんなメールが届きました。
アプリのステータス:否承認 ― なりすましに関するポリシーへの違反
見た瞬間は血の気が引きましたが、結論から言うと、修正して再提出したら、すぐに承認されました。
慣れていない開発者の方に向けて、何が原因で、どう直したかを正直に書きます。耳の痛い話も含めて、です。
先に結論
- 否承認されたのは「今回送った変更」。公開中の旧バージョンは引き続き公開されていた
- 原因は、他社ブランドの名前・ロゴ・「公式」という表現の使い方
- 直したのは、グラフィック・アイコン・名前・説明文、そしてアプリ本体の表記
- ストアの掲載とアプリ本体を同時に出したら、すぐ承認された
どんなアプリだったか
WordPressサイトのイベント情報を、スマホから管理するアプリです。自作のWordPressプラグインと連携するコンパニオンアプリで、名前は「EventPost for WordPress」でした。

メールに書かれていたこと
メールの内容を要約します。
- アプリのアイコン、タイトル、説明、スクリーンショット、ロゴ要素が、既存のブランドを模倣している
- 該当した項目として、タイトル、フィーチャーグラフィック、簡単な説明、詳しい説明が挙がっていた
- ブランドの使用許可を受けている場合は、権利者との契約書や承認状などの文書を提出して再審査を請求できる
「なりすまし」と言われると、悪意を疑われたようで落ち込みますが、ポリシー上は「ユーザーが誤解する可能性」が問題になります。
私が引っかかった原因(全部、心当たりがありました)
1. フィーチャーグラフィックに、他社の公式ロゴを使っていた
一番まずかったのがこれです。グラフィックに、WordPressの丸いロゴとロゴタイプを、そのまま入れていました。「対応していることが伝わるように」と軽い気持ちでしたが、他社のブランドそのものです。

2. 「公式」という言葉
説明文に「WordPress公式プラグイン」「公式コンパニオンアプリ」と書いていました。
「公式」には2つの意味があります。
- WordPress.orgのディレクトリに登録されている
- WordPressの開発元が作った、または承認した
私が言いたかったのは前者ですが、読む人には後者に見えます。そして、後者を証明する契約書や承認状は、当然ありません。
3. 名前とアイコン
アプリ名は「EventPost for WordPress」、アイコンには「WP」の文字が入っていました。
直したこと
フィーチャーグラフィック
- WordPressのロゴとロゴタイプを削除
- 文字からも「WordPress」を外し、カレンダーのアイコンとEVENTリボンのみに
- 背景色と書体も、他社ブランドを連想しにくいものに
アプリアイコン
- 「WP」をリボンに「EVENT」に変更

アプリ名
- 「EventPost for WordPress」→ **「EventPost for Website」**に変更
説明文(日本語・英語の両方)
- 「公式」「official」の語をすべて削除
- 「公式コンパニオンアプリ」→「プラグイン専用のコンパニオンアプリ」
- 「WordPress公式プラグインと連携」→「プラグイン『○○』(WordPress.orgで無料公開中)と連携」
- 末尾に非公式であることの断り書きを追加
WordPressはWordPress財団の登録商標です。本アプリはWordPress財団とは関係のない、(屋号)が開発したアプリです。
事実として書ける「WordPress.orgで無料公開中」は残し、誤解を生む「公式」だけを外しました。
スクリーンショット
- アプリ画面の上部に「WP」の表記が写っていたものを差し替え
- 英語版の掲載情報も、同じ方針で修正

アプリ本体
- ランチャーアイコンを、ストアと同じデザインに
- アプリ内の「WP」「WordPress」の表記を見直し、表示名もストアの名前に合わせた
一番効いたと思うこと:ストアとアプリを同時に出す
ストアの掲載だけを直して出すと、アプリ内には古い表記が残ります。審査では、掲載とアプリ内の表記が食い違うと、別の指摘を受けることがあります。
私は、ストアの掲載を先に未公開で保存し、アプリ本体を直してから、一緒に提出しました。結果は、すぐに承認です。
「証明」は難しい
「プラグインはWordPress.orgに公式に登録されているのだから、問題ないのでは?」と、最初は思いました。
でも、ディレクトリへの登録と、ブランドの使用許可は別の話です。登録の事実はURLで示せますが、ロゴや名称を使う許可を示す文書は、持っていませんでした。
再審査請求は、回答まで7日ほどかかる場合があります。修正して再提出する方が、早くて確実でした。
同じ状況の方へ:チェックリスト
提出前に、次を確認してみてください。
- 他社のロゴ、アイコン、ロゴタイプを使っていない
- 「公式」「official」「認定」などの語が、根拠なく入っていない
- アプリ名・アイコンが、他社の名前や見た目に似すぎていない
- 「○○対応」「○○用」は、事実の説明の範囲にとどまっている
- 他社の商標について、非公式であることの断り書きがある
- ストアの表記と、アプリ内の表記が一致している
- 英語など、翻訳版の掲載情報も同じ方針で直した
まとめ
- 否承認は、今送った変更が通らなかっただけ。公開中の旧版は影響を受けないことがある
- 原因は、他社ブランドの名前・ロゴ・「公式」の表現
- 説明に使うなら、事実だけを書く
- 直したら、ストアの掲載とアプリ本体を、そろえて提出する
正直、「公式」と書いたのは、自分のアプリを信頼してほしかったからでした。でも、信頼はブランドを借りて得るものではなく、アプリ自体で得るものですね。耳の痛い、良い勉強になりました。
※本記事は個人の体験談です。審査の判断はケースごとに異なります。詳細は、Google Play Consoleの通知とヘルプでご確認ください。
